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うたかたの日々と夢うつつ

濡れた草の中の 青い小さな花 それはあなた それはあなた それはあなた

サービス業であり、管理者でもあること

日常

職種を教えてください。という設問の中にサービス業(医療、福祉)となっていて、およっと思うことがある。そうかサービス業だったか。と時々思い出させてくれる。

サービス業なので、患者さん、利用者さんはお客さんだ。患者様と呼ぶところもあると思う。呼び方は問題ではないと思うが、この医療、福祉サービスは、利用する人を管理していく面もあるということが、ほかのサービス業と違う。

例えば、一週間に三日しかご飯を食べていなくて、一か月もお風呂に入っていない場合、利用者さんが毎日ご飯を食べ、適当な頻度で入浴するようにケアプランをたてなければいけない。利用者さんの意思もある程度反映されるが、認知症などで意思が本人にも、よくわからない場合まあ、一般的なサービスが受けられるように調整する。ここにあるサービスは、顧客の希望から出たものではなくて、こちらが提供すべきサービスを勝手に決めている。

病院に糖尿病の指導を受けに患者さんが来る。病院を受診した時は、治りたいと思っていたのだろうが、合併症の説明、インスリン注射の説明、栄養指導などで患者さんもだんだん嫌になってくる。どうなってもいいので好きなものを食べさせろ。と言い出す。途中までは、医療サービスを受ける気でいた。しかし、サービスを受けるのを中止したくなった。でも、どうにかして医療サービスを受けてもらわねばいけない。これは倫理の問題だ。親ぐらいの患者さんをどうにか説得して、サービスを最後まで受けていただく。

お風呂に入っていただくことも、食事を食べていただくことも、こちらから提供するサービスだ。しかし人によっては、そのサービスがことごとく拒否されることがある。蹴られる。噛みつかれる。つねられる。本当によくある。認知症の方に多いのだが、病気なので仕方がない。私たちは、サービスを受け入れてもらえるように工夫するだけである。

サービスをしても、なかなか受け入れられず反感まで買ってしまうとは、サービス業って厳しい。

私は、心の距離をおくようにしている。だから、特別大好きな人もいないし、大嫌いな人もいない。心に寄り添うような介護、看護をと言う人もいるが、そんなに寄り添っていたら共倒れ必須である。実際、白衣の天使に憧れたり、ありがとうって言われて嬉しかったという動機で看護、福祉関係の仕事に就く人はあまり続かないような気がする。

こんなに、心の距離を置いているつもりの私でも、疲れている時とか、心が磨り経ていくばかりなのを感じる時がある。そういうときは虚しくなる。