うたかたの日々と夢うつつ

濡れた草の中の 青い小さな花 それはあなた それはあなた それはあなた

田舎暮らし

私の住んでいるところは田舎だ。最寄り駅まで、歩くと40分くらいだし、最寄りのバス停まで20分くらい。しかも、バスも数時間に一本しかないし、電車も一時間に二本しかない。なので、本当に車がないと生活が成り立たない。高卒で就職する子供は、高3になると自動車学校に行き、免許を取る。就職しても職場まで行く交通手段がないのだ。一人に一台車+軽トラという家は珍しくない。

こんな普通の田舎に、本当に田舎暮らしを求めて、有機農法をやりたいと引っ越してくる人がいる。そうじゃなくても、静かなところで子供を育てたいと東京や大阪から引っ越してくる人がいるのでびっくりする。

引っ越してきて、どこがいいのかと聞くと、水がきれい、田んぼの水もきれい、あと星がよく見える。と言う。軽い近所付き合いも新鮮らしい。確かに、星はよく見えるが、Kさんはオリオン座も分からないし、もったいないような気がする。そう思って、昨日は織姫と彦星を観てみたが、よく見えた。

田舎暮らし者からすると、都会はやっぱり便利だなあと思う。私の好きなお芝居にすぐ行ける。何回もいける。いいなあ、といつも思う。私は、いつも時間をお金で買っている。それでも、田舎暮らしとは替えられないものがあるのかしら。田舎にしか住んだことのない私は、よくそう思う。