うたかたの日々と夢うつつ

濡れた草の中の 青い小さな花 それはあなた それはあなた それはあなた

1789

1789年といえば、なにが起こった年か。ミュージカルをよく見る人なら、即答できるはず。レミゼマリー・アントワネット。ベルばら。モーツアルト!。スカピン。ジャスト1789年の物語でなくても、1789年をまたいでいる。先日、ジャスト1789年のミュージカルをみてきた。1789~バスティーユの恋人たち~です。

キャストは ロナン:加藤和樹  オランプ:夢咲ねね                    マリー・アントワネット花總まり   です。                 自分の中で安定性のあると思うキャストを選びました。

この物語は主に二つの恋を扱っている。マリー・アントワネットとフェルゼン。ロナンとオランプ。どちらも身分違い、立場の違いがあり、叶いにくい恋です。フェルゼンはアントワネットに拒まれるが、アントワネットの家族ごと救おうとする。ロナンとオランプは惹かれあっていくが、ロナンは王政に反発する第三身分。オランプはアントワネットに間接的ながら仕える身。それが、ロベスピエールを中心とした第三身分が革命を起こそうとしていること。オランプが職を解かれたことで、二人の身分、立場の違いを少なくし、二人の恋は実る。革命のほうも最後はロナンが第三身分を押さえつけていた、第一、第二身分の象徴であるかのようなセットの天井から登場する。だいたいこんなようなお話でした。

群舞がアクロバティックで、空手の型みたいに日本的だったのがよかったです。

そして、私が気になったのはシャルロットの存在。彼女は、身分、立場にとらわれない子供であり、オランプと一緒にいたり、フェルゼンを案内したり、かとおもうと下水道の中に入っていたり子供だからこその自由が印象に残った。先のことを考えてみる。 1793年、マリー・アントワネットは処刑される。その翌年、ロベスピエールも処刑される。その頃のシャルロットはどんな考えを持つ、どんな立場の女性になっているのだろう。

最後の方に人権宣言が出てくる。フランス人は人権宣言、よかった。革命よかった。と言って帰っていくみたいなことが、プログラムには書いてあったが、日本にはそういう出来事があっただろうか。明治維新よかった。ポツダム宣言よかった。ポツダム宣言を受け入れなければ、日本は朝鮮半島のようになっていたかもしれない。でも、手放しで喜ぶ気分にはなれないなあと思った。